配信ドラマ探検記 昭和オヤジがネトフリ・アマゾン・その他の密林を征く

配信ドラマを見て批評したり感想を言ったり、ツッコミを入れたりボケたりします。

ネトフリ100本チャレンジ#2 「ストレンジャー・シングス 未知の世界」その③

昨日は用事で某古本屋チェーンを回っておりました。
どこもおなじDJ入りの店内BGMをかけているので
いくつか回っていると同じものを繰り返し聞くことになります。
 
…しかしまさか尾崎豊の「卒業」を2021年にヘビーローテーションで聴くとは
思わなかった。
なんか重たいから繰り返し聴きたい曲じゃないのに
繰り返し聞かされてアタマの中でリピートし始めて困りました。
 
1日何回も校舎の窓壊して回られちゃかなわん。
 
…というわけで今日は朝から
ストレンジャー・シングス 未知の世界」シーズン3突入です。
 
今回シーズン3は1985年。
子供達はショッピングモールのシネマコンプレックス
死霊のえじき」見てたりします。
 
そうか。アメリカじゃもうショッピングモールが立ち始めてるのかとびっくり。
85年なんて、大学生だったワタクシがいろんなものを捨てて
九州に蒸発したり、幼児教育のインチキなセールスマンやったりしてた頃だから
モールなんて影も形もなかったのに。
 
そしてモールはホーキンスの町にも重大な影響を及ぼし、
ジョイスの勤める雑貨屋はじめ中小小売店は潰れそうになっていたのです。
(日本の駅前のシャッター通り問題が、アメリカじゃこんな時期にもう起こってたのか…
勉強になるドラマだ)
社会構造は否応なく変わっていき、古き良き街並みは昔のままにあらず、
子供は大人になっていく…。諸行無常や。
 
マイクたちも最初の頃に比べるとずいぶん大人になっていて
ロールプレイングゲームより恋愛に興味を持つような年齢になっていました。
 
役の子供達が成長していくことは、物語上障害になることが多いですが
このドラマではそれを逆手にとって、子供からティーンエイジャーなりかけ感を
うまく利用した台本にしているんですねえ。はい。すばらしいですねえ。
では、また明日。サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ(淀川長治日曜洋画劇場解説風に)
 
…あ、一人で盛り上がってついつい終わってしまった。
 
あと、ヨドチョウさんを真似してキメを作っていた解説者がいて、
最後に「来週もまた、アナタと、お会いしましょう」といっていた人が
いたような。何っつたっけな…えと、増田、マスダタカヒロ?(増田貴光さんでした)
 
古くてどうでもいい話が続いて恐縮です…。
 
で、ショッピングモールですが、その地下に何とソ連が基地つくっちゃうんです。
その基地で闇へのゲートを開けて、帝国主義打倒を狙ってるわけです。
おお、インターナショナル。
この辺の映画的記憶を散りばめていくのがまさに「ストレンジャー・シングス」という
ドラマらしく、オタクでインチキな感じが好きです。
 
きっとスタッフ(特に美術)も大変だろうと思います。
 
 
 ダファーブラザースの美術打ち合わせ(想像)
 
    会議室にスタッフが集まって座っている。
    プロダクションデザイナーなど美術チームとアシスタントディレクター
    たちが立って談笑している。
    スナックコーナーにはチームスター(車両部)とスチールカメラマン。
    そこへ入ってくるダファー兄弟。
    スタッフたちは席に戻っていく。
AD 「じゃあ、第5話の美打ち始めます。まずはショーンから一言」
ショーン・レビィ「(立ち上がり)えー、毎日ご苦労様です。
  体に気をつけて頑張ってください」
AD       「サンキューショーン。では時間もないことですし、
  シーン1から美打ちを。では5話の監督、ユタどうぞ」
ユタ・ブルースウイッツ「(ドイツ語なまりで)じゃ、スーン1からやるっぺ」
ロス・ダファー「あちょっと待って。その前にさー、
  この前いってたワンダーウーマンのコミック実家から取り寄せたよ」
    デザイナーのクリスに見せるロス。
クリス「サンキュ。マット」
ロス・ダファー「(ムッとして)マットはとなり。ぼくはロスだよ」
クリス「(慌てて)アイムソーリー。ロス。コミック助かるよ」
    隣に座っていたデザイナー助手がクリスに耳打ち。
助手「ヒゲが薄い方がロスですよ。…いや、濃い方だっけな?」
クリス「双子はわからん」
   ユタ、気を取り直し再び喋り始める。
ユタ「このスーンじゃ、ドイツ印象主義的なトーンで行きたいだべさ。そんで…」
マット・ダファー「(唐突に)あのさー、5話のセブンイレブンなんだけど、
   やっぱり赤い上っ張りはあの頃あったホンモノにしたいんだ」
ユタ「?!」
   焦ってヒソヒソ話す美術担当者たち。
クリス「…でもロス、前回の打ち合わせで作り物で行こうってことになって
   もう衣装部に発注してるし」
マット「ロスはとなり。ぼくはマット。昨日徹夜で考えたんだけど、
  ホンモノじゃないと成立しないよ」
クリス「(衣装部に)ないんだろ、ホンモノ」
衣装部の姉ちゃん「どこ当たってもないんですーう」
ショーン「(間に入って)もう撮影まで時間がないから、今回は諦めよう」
ロス「だめだ。あれは青春の思い出が凝縮されてるんだ。そうだろ、ユタ」
ユタ「はあ?監督はアタスだってば!勝手に決めないでくんろ」
ロス「君はサブ監督だろ」
マット「僕らはメインなんだからメインに従ってくれよ」
ユタ「(何やらドイツ語で叫ぶ)サノバビッチ!」
ショーン「(またまた間に入って)…マット、8話まで我慢しろよ。
  そしたらあんたら監督回だから」
ロス「(激怒)ロスだ!俺たちはThe Duffer Brothersだぞ!t・h・e!
 冠名刺は伊達じゃないぞ。ネフリの偉い人に言いつけちゃうからな」
    沈黙するスタッフたち。
 
みたいなことがあったかも。(想像ですが…。でもダファー兄弟が双子
というのは本当らしいです。)
 
ワタクシ的には、高校生の頃あのセブンイレブンの上っ張り着て
バイトしてたので懐かしかったです。
確かスラーピー(ドラマにも出てくるフローズンドリンク)も店にありました。
 
シーズン3はあっという間に見終わってしまいました。
しかしシーズン4を暗示するエピローグになっていたし
もうじき続きが見られそうだあります。
 
結構くさしてしまいましたが、ダファー兄弟、
80年代を舞台にして、影響を受けたイメージをごった煮にしただけでなく
変化と成長の物語にした技量は大したものだと思いました。完。