配信ドラマ探検記 昭和オヤジがネトフリ・アマゾン・その他の密林を征く

配信ドラマを見て批評したり感想を言ったり、ツッコミを入れたりボケたりします。

「ペーパーハウス」その② ネトフリ100本チャレンジ#3

「ペーパーハウス」(2日目)
 
春であります。
我が家はものの5分も歩くと田園風景が広がる
「何でこんな田舎住んでんだ」と我に返ってびっくりしてしまうほどの
自然豊かなところで
桜 菜の花咲き乱れて
「自然はいいよん」と呼んでいるようであります。
 
どーせヒマなんだから花見でも行こうかー
いやいやワタクシには使命がある。
ネトフリオリジナルドラマ100本見るという使命がー
 
それにしても何の因果でこんなチャレンジを始めてしまったのか…。
 
毎回グチっていても仕方ないので
「ペーパーハウス」シーズン1の続きいきます。第5話から。
 
出だしは快調だったストーリー展開が
犯人たちの過去の回想が多くなり、スピード感が削がれてきて
ちょっとダレ気味であります。
 
スペイン人は仕事より愛か?
籠城した造幣局の中で悪人たちが愛憎にまみれる間
警察の方も負けじと色恋沙汰に血道をあげ
女警部ラケルは現場のランチタイムにデートし
女警部の部下のむさ苦しい刑事が、警部に愛を告白したり
恋の痛みにウイスキー片手で暴走したりしてます。
 
事件の最中にそんなことやってたら
ハリー・キャラハンにマグナム44で撃ち殺されるぞ!
 
ワタクシのそんな心の叫びも虚しく
女警部は回を追うごとに
もっともっととんでもない方向に突き進んでいき、
スペイン人の「情熱と狂気」をまざまざと見せつけてくれます。
 
その辺を面白いと感じるか(もしくは我慢して見てられるか)で
この作品の評価は別れるところでありましょう。
サスペンス、アクションはまんべんなく散りばめられているので。
 
5話から見始めて、10話ぐらいから用事でチョコチョコ中断しながら
夜には13話まできました。
13話が終わると、とーとつに第1シリーズ終了です。
(話途中で、「つづく」のテロップが出て終わるシリーズって
どういう意味があるのだろうか)
実質的には1・2シーズンは合わせて一区切りのようです。
 
ここでちょっとワタクシ的に気になったのが
13話の終わり、「教授」とリーダー「ベルリン」が歌ってる「ベラチャオ」という曲
スペイン内戦の頃のレジスタンスの歌だそうです。
 
このスペイン内戦というのがスペイン映画には必ず出てきて
(出てこなくても映画の背景・思想にあるとされている)
ワタクシなど(外国人に)はよくわかりにくいところであります。
「エルスール」も「パンズラビリンス」もブニュエル映画も
スペインのいい映画にはみんなみんな「バックグラウンドにはスペイン内戦の影響」
があると言われています。
 
第1シリーズの終わりのタイトルも古いニュースフィルムなどが
使われていて、「ペーパーハウス」すらも関係するのだから
スペイン内戦の傷跡ってすごいなーとアホーのように感心していると
よく見るとニュースフィルムはスペイン内戦ではなく
お金に関係した、大恐慌時代などのニュースでした。
 
「ペーパーハウス」の場合は
「お金こそ全てという風潮にレジスタンスする」という意味で
「ベラチャオ」というレジスタンスな歌を使っていたようです。
「教授」たちにとって造幣局占拠はただのドロボーではなく
「お金と権威に対する挑戦」という主張があったということなのでしょうか。
 
がんばれレジスタンス。
官憲に負けるな。
ついでにお金返してくれ千葉県警(もうそれはいいっちゅうの…)
 
つづく。