配信ドラマ探検記 昭和オヤジがネトフリ・アマゾン・その他の密林を征く

配信ドラマを見て批評したり感想を言ったり、ツッコミを入れたりボケたりします。

「シカゴ7裁判」ネトフリ100本チャレンジ#24

シカゴ7裁判 Netflix
桜もほころび始め、春めいてまいりましたが
なんだか春の憂鬱を抱えアンニュイな阿覧澄史あらんすみしでございます。
「オヤジのくせにアンニュイもねえだろう」とは思いますが
 新型コロナは未だ巷に漂い、海の向こうでは戦争が続き
古い知り合いが亡くなって葬式いったらカゼ気味になり
愛する横浜ベイスターズは「逆襲」を誓いながら開幕3連敗。
春のゆーうつには十分であります。
 
ま、ともかくネトフリ100本鑑賞チャレンジ24
映画「シカゴ7裁判」と参りましょう。
 
 
「シカゴ7裁判 (The trial of Chicago7)」2020年米
出演 エディ・レッドメイン サーシャ・バロン・コーエン
   ヤーヤ・アブ ドウル・マティーンⅡ
脚本・監督 アーロン・ソーキン
 
はっきり申し上げましょう。これは傑作です。
ワタクシ辛口というか、滅多に人のことを褒めない
自他ともに認める偏屈オヤジでありますが
そのワタクシがこの映画に関しては手放しで称賛、絶賛します。
 
このところネトフリのくだらねードラマばっかり見て(あ、口が滑って言い過ぎた…)
冷めかけていた映画への愛が甦るような思いであります。
 
大事なことなのでもう一度言います
これは傑作…(くどい。 お前はみのもんた か!)
 
何しろオープニングから素晴らしい。
主要な登場人物がシカゴに集まっていく様を
シンプルに、期待感を煽って見せ
人物紹介という必要なシークエンスをタイトル前に
過不足なくやってしまうのですからタダモノではない。
 
ワタクシ、思わず傑作の予感に打ち震えてしまいました。
ブルブルブル…。(漏らしたわけではない、そこまで老化はしてない)
 
誰だ監督と脚本は?
というわけで慌ててクレジットを調べたところ
脚本・監督は「ソーシャルネットワーク」の脚本で名を上げた
手掛けているとのこと。なるほどねえ。
 
そして映画は政府の陰謀シーンがあって裁判に突入していきます。
登場人物が集合していくところから始めると
普通は「事件」へ進むのかと思いますが
いきなり裁判から入るのも「巧い」ところであります。
 
同じ被告ながら、反戦の別グループの7人(正確には8人)の
足並みの揃わなさ(ヒッピーとインテリ坊ちゃん学生と黒人活動家と
真面目なハゲオヤジ)が面白くて、そこをフューチャーするのも
いいセンスだなと感心しきり。
 
さらに裁判は進み、意外な真相あり、陰謀あり、友情や嫌悪あり
そして
映画は感動的なラストへと進んでいくのでありました。
(当ブログはネタバレには十分気を付けております…)
 
何しろ脚本の良さが際立ちます。
実録・近代史的な映画だと大量に残っている資料に押しつぶされて
なんだかわからない映画になることも珍しくありませんが
この話を2時間ちょっとに
コンパクトにうまく、感動的にまとめ上げています。
 逆にうまくまとめ上げたということは、リアルな出来事を
端折ったり、ねじ曲げたりしてるということなのでしょう。
ソーキンさんは現代的なドラマというより、一昔前のオーソドックスな
アメリカ映画的良さを目指したような気がします。
(だからオヤジ絶賛なのか?)
 
しかしですよ、ワタクシは今こそこういう映画を万人が見るべきではないかと
思うのです。
権力や権威に屈せず、自由を守るというのは
むかしから映画が繰り返し、手を変え品を変え語ってきたことであります。
 
経済優先で政治が進み、金のために社会が動くこの時代こそ
こういう古臭い映画が必要なのではないでしょうか。
 
(なんか、変な論文の締めみたいになってしまいましたが、
 阿覧澄史あらんすみし おすすめ でございます。
 ぜひ「シカゴ7裁判」ご覧ください。)
 
(この項終わり)

「ヴィンチェンツォ」ネトフリ100本チャレンジ#23

f:id:sumishiaran63:20220323232728j:plain

ヴィンチェンツォ Netflix
みなさまお元気ですか。
阿覧澄史あらんすみし でございます。
このところバイトに勤しむ毎日を送っていたためまた更新の間隔が空いてしまいました。
しかし、今回は以前のように長期にわたってネトフリチャレンジを
サボる、というようなことなく、合間をみつけて見ておりましたので
韓国ドラマ苦手」「ラブストーリー嫌い」「前歯が抜けた(これは関係ない)」
というハンデを背負いつつも「ヴィンチェンツォ」全20話無事に観終わり
ここにアップという運びになった次第であります。
わーパチパチパチ…。
ワタクシも昭和オヤジとはいえ、反省も進歩もない男ではないのであります。
ところで反省も進歩もないといえばウクライナの戦争。
21世紀にもなって武力戦闘とは、なんてアナクロなんでしょう。
 
 その昔(50年ぐらい前)小学生の頃、社会の授業で「タカ派ハト派」という言葉を教わり
ワタクシ最初「タカ派」というのが理解できませんでした。
だって「戦争はいけないことだ」と先生は教え、戦争映画は戦争の虚しさを訴え
少年ジャンプには「ハダシのゲン」が連載してたし、
「戦争はいいことだ、どんどん戦争しよう」なんて言う人は一人もいなかった。
(今だって表立ってそんなコトいう人はいないが…)
今と違ってワタクシは素直に人の言うことを信じる少年だったので
戦争は悪いものだし、賢い大人はそのくらいわかってる
なのに政治的に武力に傾く意見を持った人がいるって
バカなんじゃないかと思ったのでありました。(子供の頃のハナシよ)
 
そんな少年も人類になんら貢献するコトなく生きてはや半世紀。
あまり偉そうなことは言えませんが
政治家たちは立派なことを言い、アメリカやロシアは先進国とかいばってるのに
いまだに戦争かよと呆れるばかりであります。
物事にはウラとオモテがあり、本音と建前があることは
もう小学生じゃないから知ってはいるけど
いいかげん分れよお前ら。戦争反対!
 
…おっと、コーフンして話がマジメになってしまいましたが
「ヴィンチェンツォ」です。
 
ネトフリチャレンジ 23 
「ヴィンチェンツォ」(2021年韓国)
出演 ソン・ジュンギ チョン・ヨビン オク・テギョン
脚本 パク・ジェボム 監督 キム・ヒウォン
           1シーズン 20話
 
「愛の不時着」とかでブイブイ言わせてるスタジオドラゴン制作ということで
オープニングからイタリアロケらしき映像で、CGもふんだんに使って
お金かかってます。
 主人公ヴィンチェンツォは幼い頃韓国から養子としてイタリアに渡り
マフィアのコンシリエーレ(顧問弁護士)になっていましたが
ファミリーの跡目争い的な揉め事により、韓国に一時帰国します。
 そしてその帰国にも目的がありました。
それは急死した中国の金持ちが隠した大量の金塊を掘り出すこと。
   ところが金塊の埋まっていた雑居ビル「クムガ・プラザ」は
巨大企業グループ「バベル」の地上げ攻勢の前に
弁護士ホン・ユチャンを中心とした入居者たちが大騒ぎしており、
とても金を掘り出すどころではありませんでした。
ここまでクールに決めていたヴィンチェンツォも
たくましく庶民的な入居者たちのペースに巻き込まれてしまいます。
横暴なバベルグループとの争いに加担させられながらも虎視淡々と
金塊の掘り出しを狙うヴィンチェンツォ。
   そんな時、ホンユチャン弁護士がバベルの陰謀で殺害され
バベルのお抱え弁護士だったホンユチャンの娘・チャヨンが
間違いに気づき、父親の事務所を引き継ぎます。
ここでヴィンチェンツォとチャヨン(&クムガの入居者たち)VSバベルグループの
激しい戦いの幕が切って落とされるのであったー。
 
というのが大まかな3話ぐらいまでのストーリー。
 
このクムガプラザの入居者たちがまさに「愛の不時着」の
北朝鮮のゆかいな村の仲間たち」的なコメディリリーフの人々で
出てきた途端にハードボイルドなムードが一変します。
良くも悪くも韓流っぽいというか、スタジオドラゴンイズムなのでしょう。
(ワタクシはあまり…苦手でありますが)
 
そしてこの「ヴィンチェンツォ」は面白くしようとしてやや演出過剰ではありますが
(他の韓流ドラマに比べて)ラブシーンが控えめなのがワタクシには助かりました。
それでですねー
それで…
うーん。
 
なんかワタクシの話のピントがズレてる気がいたします…。
 
いわゆる「韓流ドラマ」と呼ばれている韓国のエンタメ系のテレビドラマは
観客を楽しませるために演出過剰を厭わない。むしろ過剰を旨としてる気がする。
ラブシーンはラブシーンを楽しみにしている層が喜ぶように
きれいに、しつこく、丁寧に、時間をとって見せている。
それが目的であり、商売だから。
だからそういうドラマを評価する基準は
商売として巧みに作られているか という視点だと思う。
 
でもワタクシはそういうのが好きではないので(むしろ嫌い)
そこに対する評価はしない。
 
なのでワタクシが韓流を語ることは意味がないということなのでありましょうか。
 
すみません。韓流ファンの皆様。
もしそういうドラマを楽しんでいて、間違えてこのブログに入り込んでしまったようなら
もうスルーしちゃってください。
韓流の魅力なんてわからないクソオヤジの戯言だと思って…。
 
というわけで作品への評価はやめときます。
評価しようとすると、どうも正しい評価にならない気がしますので。
 
ただ全20話、きっちり見ました。
これからもネトフリ100本チャレンジに韓流が出てきたら
ワタクシきっちり全部見ます。(半分泣きながらでも…)
 
最後に歌います(?)
 
きつい旅だぜ お前にわかるかい
あのトラベリンバスに 揺られて暮らすのは
 
きつい旅だぜ ニューオリンズ〜♪
 
(なぜYAZAWAなのかよくわからないまま次の作品へつづく)
 
追記
ホンユチャン弁護士役が
「梨泰院クラス」で主人公にやたら「土下座しろ」と言っていた土下座オヤジをやってた
ユ・ジェミョンという俳優さん。
「どっかで見たことあるな」とは思いましたが聞いてびっくり。まるで別人。
演じるということでは素晴らしいなあと思いました。

「ブラックミラー バンダースナッチ」ネトフリ100本チャレンジ#22

f:id:sumishiaran63:20220220201129j:plain

Netflixオリジナル映画『ブラック・ミラー:バンダースナッチ』独占配信中
皆様おかがお過ごしでしょうか?
北京オリンピックも見ないでわき目もふらずネトフリを見ている阿覧澄史 です。
(女子カーリングはちょっと見てました…イギリスに負けたのはなんか悔しい)
 
マインドハンター」に続くネトフリチャレンジ第22弾は
「ブラックミラー・バンダースナッチ」であります。
まだ「ブラックミラー」本体のシリーズは未見なのですが
参考にしているランキングを上位から見ているので、「バンダースナッチ」を先に
見るということになりました。(1話完結なので問題なしか)
 
<みんなのランキング/ネットフリックスオリジナル作品人気ランキング>
 
このランキング、最近の人気作がなかなか反映されてこなくて
2月20日現在「イカゲーム」99位、「オザークへようこそ」80位「浅草キッド」101位
なので、この辺はネトフリチャレンジにはまだまだ登場しなさそうであります。
(ちなみに「ブラックミラーバンダースナッチ」は26位。
「ブラックミラー」は88位とはるか後方。いつになったら見れるだろうか?)
 
「ブラックミラー バンダースナッチ」2018年イギリス
出演 フィオン・ホワイトヘッド ウィル・ボールダー クレイグ・パーキンソン
監督 デビッド・スレイド 脚本 チャーリー・ブルッカ
 
この作品はネットフリックスの紹介ページに「インタラクティブ映画」と
銘打たれておりました。
「いんたらくてぃぶ?」
て何?
と思いましたが、ゲーム的なモノかと想像して
とにかく見始めました。
 
 
舞台は1984年のイギリス(ロンドン?)。
「またかよ?『マインドハンター』も『ダーク』も『ストレンジャーシングス』も
80年代でてきたよ」と思いつつ見進めます。
 
するとある箇所で字幕がスライドして上がり、画面下方に選択肢が二つ出てきます。
ここをリモコンでチョイスするとストーリーが変わってくるということらしい。
 
(ああ、そんなファミコンゲーム昔やったなあ。
「ポートピア殺人事件」とか「弟切草」とか…。
あんまり面白いのなかった気がするけど。
ゲームブックっていうのもあったよな。
…関係ないけど「燃えろ!!プロ野球3」はクソゲーだったなあ)
などと思考が飛んでいる間に選択肢をチョイスする制限時間が過ぎて
自動的に最初の選択肢がチョイスされてしまいました。
 
ー焦りました。
これが重大なチョイスだったら嫌なので
もう一回頭からやろうかとも思いましたが、
その設問が「父親の差し出すシリアルどっちか選べ『シュガーパフ』か『フロスティーズ』か」
というしょうもないモノだったので「シュガーパフ」を選んだままでスルー。
(まあこの選択はそんなに重大じゃなかったようで
「バッドエンド!」みたいなことにはなりませんでしたが…)
 
この2択を繰り返して、ストーリーが進んで行きます。
選択次第では途中で物語が終わり、影響のあった選択肢のところに強制的に戻されたり
本来のエンディングと違うエンディングに飛ばされたりするようです。
 
だからネトフリの紹介ページには「1時間30分」と書かれていますが
選択次第では3時間ぐらいかかる場合もあるようです。
…というかワタクシはひねくれモノなので、こういう選択では
大体「ハズレ」の方をひくことが多く、
あっちこっちたらい回しにされた末おんなじシーンを何度も見て(ただ同じシーンは
ダイジェストになっている)、ショートバージョンのエンディングに辿り着き、
そこからまた戻されてー。
やはり見終わるのに3時間ぐらいかかってしまいました。
まあ堪能したというか、結構たっぷり見てしまいました。
 
話としては大したストーリーではないのですが
(製作者側もそれは重要視してない感じがします)
インタラクティブならではの面白さを狙っていて
ちょっと普通のドラマにはない感覚を味わいました。
(詳しくは言えないがワタクシはそう感じました)
 
今度はどこかから脱出するとか、魔王を倒すとか
明確な目標があって、バッドエンドがわかりやすい
アドベンチャーゲームみたいなものとか、
ストーリーが練られてて、バッドエンドも「泣ける」ような
しみじみしたのも見てみたいです。
 
(第23弾に続く。ーあちゃ。次はアレか…)

 

「マインドハンター」ネトフリ100本チャレンジ#21

マインドハンターPatrick Harbron/Netflix

どーも。阿覧澄史あらんすみしです。
 
出稼ぎ仕事から帰って1ヶ月近く経ち
毎日ブラブラしているワタクシを見る妻の目が
日増しに厳しくなる今日この頃でありますが、
おかげでネトフリチャレンジの方はペースアップ。
早くも第21弾「マインドハンター」をお送りします。
 
マインドハンター」2017年 アメリカ 2シリーズ
出演 ジョナサン・グロフ ホルト・マッキャラニー アナ・トーヴ
制作(Create) 脚本 ジョー・ペンホール
監督 デビット・フィンチャー カール・フランクリン
 
このシリーズ、「セブン」デビッド・フィンチャーがメイン監督の
FBI科学捜査ものと聞き及んでおりました。
「プロファイルものかあ…一昔前に映画テレビで流行してたけど、
もうやり尽くしちゃった感があるよな」と気乗りしないワタクシでしたが
これがなかなかどうして、面白うございました。
 
70年代後半「プロファイル」ということを始めたFBI捜査官たちの話で
いうならば「FBIプロファイルことはじめ」みたいな内容であります。
セクションを立ち上げ、研究のために伝説のシリアルキラーたちに
次々とインタビューして行き、プロファイリングを実際の事件に生かしていくので
あります。
 
このシリアルキラーたちが実在の人物で、チャールズ・マンソンをはじめ
名前も設定も史実通り。
(日本だとわりとすぐ死刑になりそうな連続殺人犯が、アメリカでは「懲役250年」とか
「400年」とかで刑務所にゴロゴロいたそうな。)
殺人シーンもアクションシーンもほとんどなく、ただ刑務所で話を聞くだけの地味な
ドラマなのに何故かじんわり怖いのであります。
 
やがて主人公たちFBI行動科学課は警察から支援を依頼されて実際の連続殺人の捜査に
乗り出すのですが、それも実際に起こった事件がモチーフになっていて
すっきりしない終わり方も実に…ドキュメンタリーっぽくリアル。(ネタバレ?)
 
そういうわけで2シリーズ一気に見てしまいました。
続きが気になってネットで調べてみると
デビット・フィンチャー
「シーズン3の可能性?1・2は視聴率は悪くなかったんだけどすごくお金かかったんだ
よね。ちょっとわりに合わないからやらないんじゃないかなー。僕はやりたいんだけどね」
みたいなことを言っていました。
(70年代後半の設定なので、道を走ってる車から通行人の衣装から、地味に金かかるんだろうなあと思います。)
 
 
追記 一つだけ引っ掛かったのが、1シーズン目から毎話毎話地味にインサートされて
   「こいついつから事件に登場するんだろう」とアオリ続けた
   デニス・レイダー(実在のシリアルキラー)が、結局表舞台に立たないうちに
   終わってしまったこと。
   もう続編作らないなら、登場シーン全部カットした方がいいかも。
   (というより続編ないなら製作側もカットしたいだろうなと思いました)

「ダーク」ネトフリ100本チャレンジ#20

f:id:sumishiaran63:20220211223628j:plain

DARK Netflix
先日、家族で買い物に行くため妻の運転する軽自動車に乗っていました。
カーステレオ(今でもカーステレオっていうのか?)からは
大体いつもPerfumeが流れており、娘ハー子(仮名・6歳)はいつも
てきとーな歌詞で一緒にくちずさんでおります。
その中で「未来のミュージアム」という曲があるのですが
ワタクシが「通販の曲みたい」だというと
父の慧眼(?)に娘が喜んでおりました。
(サビの♪ ミュージアムミュージアムというところが
♪ ジャーぱねっと、じゃぱねっとと似てる?)
 
それで調子に乗って
「小学生の時、音楽の時間に『ペルシャの市場から』という曲を聴いていたら
『♪ ゆーゆーゆーずき 食べましょう』というCMの曲に似てる!と
クラスで評判になった」
という話をしたところ、娘は両方とも知らない(当たり前か)のに
なぜか激しくウケておりました。
 
ワタクシの小学生時代というと
もう50年ぐらい前の話ですね。愕然…。
 
 
「ダーク」2020年 ドイツ (3シーズン)
出演 ルイス・ホフマン オリバー・マスッチ
   ヨルディス・トリーベル
原作(Create) バラン・ボー・オダー ヤンチェ・フリーゼ
監督 バラン・ボー・オダー 脚本 ヤンチェ・フリーゼ他
 
ネトフリ100本チャレンジようやくの20本目は
ドイツ製作の「ダーク」であります。
早速いつものように予備知識なしで見始めました。
7、8年前に見ていた北欧ミステリー(「キリング」をビデオ屋で借りて見てました)に
作品のトーンが似ています。いいですねー。ミステリー好きです。
 
陰鬱な森の向こうに原発の原子炉の煙、
失踪した男子生徒の張り紙。
主人公ヨナスの父ちゃんが首を吊り
意味ありげな洞窟に向かう子供たち。
 
…しかし、画面も物語も登場人物も考え方もみんな暗い。まさに「ダーク」。
ずっと脳天気な「ダイナスティ」見てたので
あまりの世界観の違いにめまいを感じつつ、見進めて行くと
だんだんすごいことになってきます。
洞窟を通り抜けるとそこはー
「え?!」
 
改めてネットフリックスの作品紹介を見てみると
 
ドイツの小さな田舎町で起きた子供の失踪事件をきっかけに
ほころび始める4家族の絆と暴かれる暗い秘密。
3世代にわたる奇怪な謎の真相が、今明らかになる。
 
だし、ジャンルも
「ドイツ・TVミステリー・犯罪テレビ番組・ドラマ」
になっているが、どうもミステリーではないらしい。
 
明らかにSFじゃん。タイムトリップもの。
(「バックトゥフューチャー」と同じジャンルだが
ここまでトーンが違うのも珍しい…)
 
ひょっとしてこれを「SF」と書いただけでネタバレになるんでしょうか?
まあいいや。書いちゃったし。
 
最初の方のあらすじとしては
 
父ミハエルの自殺にトラウマを抱える少年ヨナスは
町外れの洞窟で奇怪な出来事に会う。
その時一緒だった隣家の少年ミッケルが失踪。
ミッケルは気がつくと33年前の街にいて途方に暮れる。
ヨナスもまた誰かに導かれるように洞窟にタイムトンネルを発見、
33年前の世界を体験する。
 
という感じでしょうか。
この辺から現代にいる4家族と、33年前の4家族が交互に描かれて
ぱっと見ではだんだん人物が識別できなくなり、
ストーリーが分からなくなってきます。
 
仕方ないので一旦ネットフリックスを止めて
「人物相関図」というか「家系図」を作りました。
(「ミハエルの息子はヨナス」とか)
これぐらいしないと理解できなくなってしまうのであります。
…なんでこんな苦労までしてみなくちゃいけないのか
よくわからないが。(面白いけど)
 
ただ、キャスティングは見事です。
現代と33年前の同一人物が一致するような
「(なんとなく)似ている」役者が振り当てられていて
キャスティングディレクターはさぞかし苦労しただろうなあと感心しました。
 
こんな作品撮るような監督は絶対性格細かいヒトだから
せっかく似てる役者連れてきても
「身長があと2センチ欲しいな」とか
「似てるけど芝居が下手」とか文句つけられて
苦労したに違いない…。想像ですが。
 
さらに舞台はおじいさんの代の時代、66年前(1953年)にまで
遡り、時間旅行する人物も増え、見てる方はまた混乱。
そしてヨナスが今度は未来(2053年)へ行くー
というところで第1シーズンが終わります。
 
おもしろい。面白いけど、みるのが大変。
ちょっと油断してると人間関係が分からなくなり
なんで怒ったり泣いたりしてるのか理解できなくなってしまうのです。
(正直、理解できないシーンもたくさんあったような…。)
 
そして第2シーズン。
現代(2020年)過去(1986年)未来(2053年)が並行して描かれ
さらにもっと過去も登場。
未来を変えようとするヨナスと、時間を行き来する謎の勢力のたくらみー
最初のエピソードからすると想像もしなかったような
壮大なストーリーが展開していくのであります。
(第3シーズンには時代どころか、空間まで超越しちゃうのですが
詳しいことは書けません…)
 
とにかくラストまで見ました。
タイムパラドックスの処理とか、わざとぶつ切りにして難解にした構成とかは
これでいいのかなあとは思いますが
チャレンジャーで見応えのある作品でありました。
 
時間の流れと人の想いがリアルに感じられるような
肌触りのあるSFという感じが面白いと思いました。
 
夕月かまぼこのCMの歌は33年前も流れていたのだろうか?
(どうでもいいシメでこの項終わり)

「ダイナスティ」ネトフリ100本チャレンジ#19 その③

f:id:sumishiaran63:20220204143110j:plain

ダイナスティ」でのダニー・トレホ Quantrell Colbert / The CW

 

先日、飯食ってたら前歯がごそっと3本抜けて入れ歯になり
我ながらフガフガしていてジジイ感倍増の阿覧です。
 
「うまく喋れない」と歯医者に訴えたら、
「入れ歯なんてそういうものです。慣れるまで我慢してください」と言われて
思わず激怒。
「フマフ サベレナイホ ヒボホニ ヘイヒョウ ハンダホ!」
などとフガフガ文句言いながら
歳を取るってこういうことなのねと納得してしまいました。
 
入れ歯は少し薄くしてもらって、多少はましになりましたが
まだ喋りにくく、じーさんみたいでやだなと思う今日この頃です。
(じーさんなんだからしょーがないけど…)
 
老化についてはまだまだ30ページぐらい書けるのですが
ここは特にそういうブログではないので
そろそろ参りましょう。
ネトフリ100本チャレンジ「ダイナスティ」第3シリーズです。
 
(第3シリーズ)
 
ネタが尽きたのか、オリジナルシリーズと同じ構成なのかわかりませんが
もう「面白ければ何でもいい」的な雰囲気も漂う第3シリーズ。
視聴者をだまくらかした「逆転劇」のようなオチが多用され、
ブレイクが逮捕されて獄中結婚したり裁判したりします。
さらにファロンのエリザベス・ギリーズがスキさえあれば歌い出して突然ミュージカルに
なったり、屋敷で「カーダシアン家」みたいにリアリティ番組を撮り出したり
もうやったもん勝ちなはちゃめちゃさ。
 
なんと言っても白眉は19話のダニー・トレホの回。
ブレイクが海外で拘束されて、リアムとアダムとサムが助けに行くのですが、
サムのヒーローが「マチェーテ」のダニー・トレホ
サムの幻想の中ダニー・トレホ(本人)が登場して、ブレイク救出を手助けするという話。
 
ダニー・トレホ知らない人は写真見てください。
ずっと悪役とか死ぬ役をやってた凶悪な顔をしたメキシコ人で
いとこのロバート・ロドリゲスの監督した「マチェーテ」で初主演したという
強烈なキャラのジジイ…いや俳優さん。
自分がジジイだから共感するわけじゃないが
存在自体が面白くてダニー・トレホ最高です。
 
あと登場人物たちが憂さ晴らしに旅に出て、朝起きたら財布も携帯もなくて
「夕べ何が起きたんだ?」と真相を探る回というのも
他のストーリーと関わりがあまりなく、トボケていて好きです。
 
などと言ってるうちに第3シリーズが割とあっけなく終了。
ついに半年がかりとなった「ダイナスティ」も残すところ
第4シリーズだけとなりました。
 
続いてドンと参りましょう。第4シリーズー。
 
(第4シリーズ)
 
才能あんのにブレイク憎しに凝り固まって人生無駄にしているジェフと
陰謀大好き元妻アレクシスによって、当主ブレイクが屋敷を追い出され
わがまま娘ファロンは会社起こしたり売ったり、結婚したり、
相変わらず忙しいキャリントン家。
 
さらにこの第4シリーズ途中から、各エピソードの巻頭に
葬式シーンが入り始めます。
(視聴者の興味をあおる露骨な作戦)
最初は「4ヶ月」のテロップが入り、誰が死ぬのかわからないまま
ついには「3日前」まで行きます。
この頃にはおおよそ見当がつくのですが
どんでん返しや意外な結末が大好きな「ダイナスティ」だけに
絶対外してくると思ったら、…やっぱり。
 
ほんとにあざといヒトたちだと感心してしまいます。
 
このシリーズのスペシャルゲストは
ビッグなのかセコいのかワタクシにはよくわからないですが
4話にバックストリートボーイズのブライアン・リトレルが出てきます。
(金で釣られてリモート中継でヒット曲を歌うという設定)
 
そしてもう要約もできないほどのいろいろあって
(決して手抜きではありません)
ついに最終22話を迎えました。
 
いやー、感無量です。
しかし話は混沌としたまま。
あと1話でどうケリをつけるのでありましょう。
 
ブレイクはついに上院議員に立候補し、
最終回はその選挙集会のパーティ。
 
ヤバイ人たちがピストル持って集まってきて
 
あの人が×××(ネタバレのため自主規制)!?
 
えーここで終わりなの!?
何にも解決してないのに!?
 
慌ててネットで調べたら、もう第5シリーズ撮ってるという
続きありきのエンディングでありました…。
 
なんか肩透かしな気分ですが
次はいよいよチャレンジ20本目!
『ダーク』です。
(まだ20本目かよ!)

 

「ダイナスティ」ネトフリ100本チャレンジ#19 その②

f:id:sumishiaran63:20220201091705j:plain

 

みなさま、新年あけましておめでとうございます
今年もよろしく
…って、
すみません。もう2月でした。
またもや長らくご無沙汰をいたしておりまして、いやはやなんとも…
 
(あれ?この年賀状2021だった!
なぜ気付かなかったのだろう。重ね重ねすみません…。
面倒なのでそのままにしときますが(!?)、2022年もよろしくお願いします)
 
最近は家人の無言のプレッシャーに耐えられず、出稼ぎの過酷な労働に従事しておりました。
寒風吹き荒ぶ相模原の山中で冬なのに楽しげにキャンプする裕福そうな人々を横目に見つつの仕事が(内容はヤバくてちょっと言えない)、
先日ようやく終了し、自宅の茨城の片田舎に帰ったところであります。
 
帰ってみると家人が家の中でもマスクをしており、聞くと
「ハー子(7・娘・仮名)のクラスにイプシロン種?(オミクロンのことらしい)の
コロナがでた」
とかいうことで同居するウメ子(81・仮名)にうつってはいけないとの
対策だそうであります。
ワタクシも「マスクをつけろ」と強要され、嫌々ながら家庭内マスクの日々を
送っているのでありますが、これって、本当に効果あるんでしょうか?
 
さてまたワタクシも無職に戻ったということで
ダイナスティ」続きに取り掛かって参りましょう。
 
ダイナスティ」シーズン2
 
相変わらずいろんなことが目まぐるしく起こり
あらすじを描くだけでも大変ですが
ただストーリーを紹介してもネタバレになるだけなので
ここでは割愛させていただきます。
 
第2シリーズで印象的なのは登場人物のテコ入れ。
当主ブレイクがよく「キャリントン家のダイナスティ(王朝)を築く」
みたいなことを言っていますが、キャリントン一族として登場するのは
ブレイクと息子スティーブン、娘ファロンの3人だけ。
そのうちスティーブンは「海外に行く」と登場しなくなるので
(明らかにオトナの事情で降板?)代わりが必要になってきます。
 
そこで登場したのが、幼い頃に誘拐されたという長男アダムで
こいつがサイコなキャラを全開にしてストーリーを引っ掻き回していきます。
さらに2代目(別キャラ)クリステル、執事アンダースの娘で
オーストラリアに追放されていたというカービー、
鳴り物入りでコルビー家に帰ってくる、強烈に嫌キャラな母ちゃん・ドミニクも
登場して、ますます話はぐちゃぐちゃに。
 
そして第1シリーズ同様、ラストの22話はカオス。
結婚式に、死体発見に
第3シリーズの引っ張りを大量に振りまいて終了するのでした。
 
もはや面白いのか、面白くないのかよくわからない第2シリーズでありました。
 
ワタクシが一番気になったのはカービーのファッション。
いつも趣味の悪い服を着ております。
洋服のシュミが悪い設定の役なので着ているとしか思えないのだが
カービー役の女優さん(マディソン・ブラウン)は監督に抗議したりしてないのだろうか?
むしろ衣装合わせの時に
「こんな服、きてるオーストラリアン、いるよねー」と
ノリノリで変な柄のワンピースとか着せて見せたりしてるのだろうか?
 
それとももしかして本当にあーいう洋服のシュミってことはある?
とても気になっております(どうでもいいかそんなこと…)
 
<シーズン3に続く・すぐ更新予定>