配信ドラマ探検記 昭和オヤジがネトフリ・アマゾン・その他の密林を征く

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「全裸監督」その① ネトフリ100本チャレンジ#5

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全裸監督 
チャレンジ5本目にして初の邦画「全裸監督」。
AVカントク村西とおるの話であります。
 
今まで日本のテレビドラマ・映画はほぼ国内だけが対象でした。
商売としても、海外は「売れたらもうけもん」ぐらいの感覚でやってたと思います。
しかしNetflixオリジナルともなると、最初から日本はもとより
世界配信を視野に入れたドラマ作りを求められるので
作り方も変わってくるでしょうし、お金のかけかたも違ってくるでしょう。
日本オリジナルはどのくらいのクオリティなのか(どのくらい金かかってるのか)
興味深いところであります。
 
 
「全裸監督」(1シーズン)
2019年 日本
総監督 武正晴 脚本山田能龍 内田英治 仁志光佑 山田佳奈
出演 山田孝之 満島真之介 森田望智
 
 
内容的に「大人向け」(Netflix分類による)なので
家人が寝静まった深夜にヘッドフォンして観始めました。
(中学生か!)
ハイライトシーン抜粋のアバンタイトルの後
渾身の路地裏セットのタイトルバックと続き
1980年の札幌から物語が始まります。
 
英会話教材のセールスマンとして頭角を現すが
(この時培ったトークが後のAVに活かされていく?)
会社が夜逃げしてしまい、本屋を買い取って
ビニ本ビジネスを始める村西。
警察に捕まったりしつつもやがて東京に進出
アダルトビデオを作り始めるー
 
印象としては
ダークなヴィジュアル アウトローな犯罪っぽさ 
ラフなカット割 
そしてラウドな音楽でモンタージュっぽくつないでいく
スピーディな展開。
この辺は「ブレイキング・バッド」調というかネトフリイズムなのでしょうか。
 
そんなネトフリ的戦略はありつつも
この作品のいちばんの魅力は、キャスト・スタッフがノッてやってるというか
狂気をも孕んだ熱を感じるところであります。
空気感を作る。
これが大切だとワタクシは思います。
 
そのために大きく貢献しているのが
80年台の時代風俗(特にフーゾク的な風俗)を丁寧に拾っていること。
(同じくネトフリの80年台もの「ストレンジャー・シングス」とはだいぶ違いますが)
 
映画館でタバコ吸いながら見る「エアポート77」
ビニ本 ノーパン喫茶 VHSビデオテープ
場末のスナック そして渾身の新宿の裏道のセット。
(多分セットだよな。ロケじゃなさそう)
 
しっかりと80年代のモノを揃え、情景も看板や車をCGで書き込み
しっかりお金かかってる感じが伺えます。
 
なんと言ってもワタクシが感動したのは
あの頃、歌舞伎町とかでずーっと鳴り響いていた
リンリンハウス(テレクラ)の
「1時間はっぴゃくえん!」というアナウンスを効果音で使っていたことでした。
(夜中に観てるのに思わず大声出して笑ってしまいました)
何処かからテープ探したきたのか、新しく録ったのか気になります
 
そして話はAV 撮影隊のドタバタへと進んでいきますが
今夜はこの辺で。つづく。